ドナルド・トランプがH-1Bビザを廃止しようとしているようです

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最近になって某友人がiOSアプリでやる夫ブラウザというのを開発しました。そのテストもかねてよくやる夫サイトを見ているのですが「ドナルド・やる夫・トランプがH-1Bビザを廃止しようとしているようです」みたいなスレ立ててみようかと思ったり、面倒だからやめようと思ったり。

それはそうと次のような記事を読んで困ったなーと思っています。

Time to End H-1B Visas – Donald Trump

Donald Trump said that it is unfair and bad for US economy and now it’s the time to put a full stop on H1B visas. ““I know the H1-B very well. We shouldn’t have it, it’s very, very bad for workers. I don’t support H1B visa because it is taking away jobs from Americans.

(H1Bビザは不公平でアメリカ経済にとって害悪だからやめよーぜとトランプが言ってた)

やれやれ、イスラム教徒を全面的にシャットダウンした次は外国人労働者ですか。

トランプというとすっかりやばい人という感じですが、彼個人は政治的には右で経済的に左という意味で案外自分に近いのかなーと思ったりもします。この発言もいろいろな人と話してみると、H-1Bけしからんから全廃じゃというわけでもなく、H-1Bビザを不当に取っている外国人を何とかしようということらしい。

H-1Bビザは雇う際に制約の多いビザです。雇用主は従業員にprevailing wage(一般的な賃金)を払うことを要求しています。つまり外国人で立場が弱いのをいいことに低賃金でこき使ってはいけないというわけです。逆にアメリカ人だと滞在に特にビザがいらないので足下見られて薄給でこき使われる事例が社会問題になっていますね。

All Work, No Pay: Seeking Justice For Unpaid Interns, One Lawsuit At A Time

Pianko, a graduate of the Fordham School of Law, was referring to what has emerged in recent years as the defining labor issue of our time — and the bane of honest, job-seeking Millennials across the country: unpaid internships.

(学校を出たけれど無給インターンやってるぜ)

というわけでH-1Bビザってむしろ公平なんじゃないかと思うのです。だって給料を払わなかったらビザ労働者は帰国しなきゃいけないのだし、それも賃金レベルが保証されているから格安で使い倒すわけにはいかないのです。しかもH-1Bって技能職向けのビザだからアメリカ人の雇用を脅かすなんてことはあるんだろうか、と。面倒くさいビザの手続きをして、しかもしばしば英語力やアメリカの習慣に疎かったりする外国人に高い賃金っているか見張られているのならアメリカ人雇うよね?と思うわけです。

「本当にそうだろうか?」

「The companies fiddle w job titles. つまり会社は職務を偽ってビザを申請するんだよ。高い給与を払わないといけない弁護士なのに一般事務職として申請するとかね」

なるほど、とあるインド人ばっかりの会社が大量にH-1Bビザを取得してアメリカ人の職をリプレースしてたりするという話もある。

「なのでH-1Bビザがアメリカ人の雇用を奪っているというのはその通りで、H-1Bビザを廃止すれば僕の給料もあがるでしょう。H-1Bによって高技能職の外国人の供給が増えるから、アメリカ人の高技能な人の賃金が安くなってしまう。実際Hビザの給与はアメリカ人より低いのが普通だよ。いま技能を持っている人にとっては、エンジニアの供給が減れば減るほど有利で、アメリカ市民しか就労できず大学で高等教育を禁止にするのが自分にとってベストだね」

そう。国籍を持っている人には国籍持ちのやり方があるのだ。尤も彼がトランプ支持かは知らないけどね。前にトランプが出てくる前に聞いたときは自分が富裕層なら迷わず共和党を支持すると言っていたけど、このニュアンスからは実際には自分は金持ちじゃないから共和党を支持しないとも受け取れた。

「それじゃあサンフランシスコ界隈にあるテック・ブートキャンプには否定的なんだね」

卒業生の初任給は1,300万円! 人気プログラマー養成学校訪問

それでも同校を卒業すれば、ソフトウェアエンジニアとして明るい未来が約束されている。卒業後3か月以内の就職率は99%、そして初年度の平均年収は10万5,000ドル(約1,300万円)に上る。卒業生は、グーグルやフェイスブックなどの大手から躍進中のスタートアップまで引く手あまただという。

授業料について、共同創業者のショーン・ドロストは「1万7,780ドルは高いと思うかもしれないけど、卒業生は転職前に比べて、所得が平均で5万2,000ドル上がっています。だから、実はとてもお得なんです」と自信たっぷりに語った。

「否定はしないよ、でも僕の給与水準のためには良くないということ」

しかしながら、もし本当にH-1Bビザの外国人もイスラム教徒に続いて追い出してしまったとすれば、いまあるハイテク系企業はアメリカでやっていけるのかという気もします。アメリカ国外を拠点にすればいいのかも知れないけど、たとえばシリコンバレーならこの狭い地域に多くのIT産業が集結していることはかなりアメリカにとってプラスになっているはず。インターネットによって情報の地理的な距離はかなり縮まって、今はクラウドソーシングでインド人でもパキスタン人でも安い賃金でプログラムを書いてくれる人はいます。ではなぜインターネットの普及でシリコンバレーが瓦解しないかというと、狭い地域に同一産業が集積しているというクラスタ効果が思ったよりも大きいと言うことです。なんかデバイス作ろうと思ったときにうまく動かない、そうするとすぐにハードウェアベンダーとかディストリビューターの担当者とミーティングができるというのはまだまだ巨大なアドバンテージなのです。

そしてこの地域ではハッカソンや技術系のミーティングが多く、そうしたものから着想を得てビジネスにつなげる流れができています。ネットさえあれば南太平洋の楽園でも同じように仕事ができるとはいかないのです。そうなってほしいとは思っているけどね。最近聞いた言い回しだとアイディアがわき出してくる油田は動かせないから、必要なら人が動くしかないというわけでシリコンバレーは成り立っている。これをどこかよその国にくれてやるのはその油田を枯渇させる行為で、金の卵を産むガチョウを絞め殺すような短期的利益を追い求める姿勢に他ならないでしょうな。

だから、ドナルド・トランプもH-1B全廃じゃーと言っているわけではなく、賃金の支払いでインチキしていないか厳格に調べて、本当にアメリカ人では見つからないような仕事をしている外国人に対してのみH-1Bを出すべきだというのが真相だとも聞いた。さてさて、この先どうなることか人生波瀾万丈過ぎますね。グリーンカード取ったあとならどこ吹く風なんだけど。アメリカまで来て、ビザの都合ですごすご日本に帰ってもニートに逆戻りするしかないじゃないか。

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