ニートの終わる日

広告

前回の更新から2年近く空いてしましましたが、今でもたまに連絡をいただくことがあり更新してみることにしました。いわく「剣乃ゆきひろ」で検索するとこのブログが上位10位以内に出るとか、意外とサーチエンジンから高評価をいただいているようです。

いま何をしているのか

2012年からアメリカにいます。現在のビザはH-1Bという就労ビザです(写真がそれです)。悲しいことにニート生活も潰えてしまいました。いつかまたニートに戻りたいと思っていますが、それはいつの日か。アメリカの永住権を取得できたらしばらくニートになりたいですね。

9.11の頃からアメリカはだんだん排他的な国になり、H-1Bのビザの発給数を65,000に絞っています。アメリカ国内で修士以上の学歴がある場合には追加の20,000の枠に応募できますが、私は日本で大学院を出ているのでそれはできませんでした。そして2015年の就労ビザの申請数はなんと23万ほど、じつに25%しかビザの抽選を通らないという狭き門です。そんななか、持ち前の要領の良さでとんとん拍子に仕事を見つけビザを取り現在に至ります。

Solving The H-1B Visa Problem“なる記事を最近読みました。

It would make much more sense to allocate H-1B visas via an auction process. If H-1B visas were auctioned to employers each year in a sealed-bid process, with the bids allocated from highest to lowest until the available permits were exhausted, supply and demand would establish the market-clearing price for the right to hire a skilled immigrant worker.

つまりH-1Bはオークションでやったらどう?ということなのですが、私からみたらとんでもない話です。GoogleとかAppleとかの超キャッシュリッチ企業ばかりがH-1Bビザをスポンサーできるようになるでしょう。もう取っちゃったので高みの見物とも言えますが、こちらに来てからの人脈の多くはH-1Bビザを目指しています。友人達が苦労するのは望みではありません。

アメリカの生活はどうか

それなりに楽しくやっています。ここサンフランシスコ界隈はスタートアップがさかんで、全体的な雰囲気は明るく感じます。人々の仕事に対する姿勢は前向きなもので、いわゆる社畜やブラック企業のような暗いイメージはありません。みんな優れたアイディアを出して会社作っていっちょ大儲けしてやるかという気概に溢れています。そして投資家もそうしたスタートアップの人にかなり気前よくお金を出すように見えます。ほんとしょーもない(ように見える)アイディアでも多額の資金調達をしたり、まだ絵に描いた餅で何もできていなくても投資を受けちゃったとか、こんなのでいいのかと思うほどです。そしていろいろな人が仕事を手伝ってくれます。手伝う人もボランティア精神だったり、上手くいったら株やストックオプション貰おうとしていたり、はたまた履歴書を飾るためだったり目的は様々ですが、小さなスタートアップでも有名企業で一線で働いているエンジニアが手伝いに来ていて一緒に仕事をすることで勉強になります。全体的に人間の善なる面を多く目にすることができます。日本の状況と対照的かも知れません。

しかしこちらにいると日本の話も少し聞こえてきますが、日本でもアメリカ的なスタートアップを育もうという流れはあるようで、意外と資金調達しやすい環境にはなっているようです。ただ、求職者の多くは没個性的なリクスーを着て貴重なお話をありがとうございましたとか言って会社巡りすることが就職活動であると思っているので、明るい雰囲気が社会全体に広がるにはもうしばらくかかるかも知れませんね。

キチョハナカンシャというアイドルグループがあるそうです。

”本気で内定を目指す、就活アイドル”をコンセプトに活動する新感覚社会派アイドル、 キチョハナカンシャの公式アカウントです。

就活を揶揄しているようですが、結局その就活に埋没しているのは残念ですね。私の考えですが、就活と就職活動は別物だと思っています。就活というのは就活屋が儲けるためにリクルートスーツを売ったり変なビジネスマナーを流行らせたりして、人の人生を振り回しながらあくどく儲けるもので、誤解を恐れずに言えば害悪そのものです。暴論かも知れませんが、就活を取り締まるなりみんなでボイコットするなりすれば日本経済が立ち直るほどの獅子身中の虫が就活ではないでしょうか。企業は人で成り立っていて、その人を取るプロセスをオモチャにしているのですから、そこそこいい指摘だと思うんですけどね。求職者も採用側もミスマッチは多いだろうし、なんだかんだ言って日本は終身雇用色が強いので、その不幸なミスマッチが数十年にわたって企業と労働者の両方を不幸にします。

それに対して就職活動というのは職を得るための活動全般で、例えば公務員試験や外資系企業を受けることも含まれます。就活屋は就活しか就職活動の道はないと誤解させることで儲けているのでこの違いに気づく人が増えると困るでしょう。

サンフランシスコ界隈の気温は夏でも30度に届かないことが多く、冬でもそんなに寒くありません。雨は少なく毎日いい天気です。気候だけで言えば世界でこのあたりが一番よいと思います。食生活もカリフォルニア州は世界でも屈指の農業地帯ですので、色々なおいしいものが手に入ります。先日、日本の知人が結婚をしてハネムーンでカリフォルニア(ロサンゼルスのほうでここからは600kmくらい離れている)に来ました。そこでアメリカは食べ物の量が多い、デブになる、何を頼んでもイモイモイモだと言っていましたが、住んでみるとそんなことはないかなと思います。スーパーでもオーガニックだらけだし、日本人よりよほど健康オタクの面がアメリカ人にはあると思います。

全体的にアメリカでの生活は好調です。

アメリカでエンジニアのキャリアを考えている方は次の本が参考になるかも知れません。

日本には戻るのか

半々です。とりあえず永住権は欲しいけど市民権(国籍)までは取るかどうかは決めていません。取らない気もします。日本は二重国籍を認めていないので、基本的にはアメリカ国籍を取ると日本国籍を失います。少し前にノーベル賞の中村修二氏がアメリカ人として紹介されてちょっと騒がれましたが、原則的には外国籍を取ったら日本人ではなくなるということです。

永住権はほぼアメリカ人になることを意味します。投票権がないとか一部の公務員職に就けないなどの制限があるけどそれ以外はほぼアメリカ人と同等と言えます(長くアメリカを離れていると永住の意思を疑われる、意思の証明は難しいのでやっかい。持ち家がある、家族がアメリカにいるなどすればいいらしい。あとは結婚相手に永住権のスポンサーをするとき国籍持ちのほうが有利らしい)。とりあえずここまでが近い将来の目標です。永住権を取れたら仕事を辞めて、日本からはなかなか行きにくい南米でも旅してこようかなと楽しみにしています。

近況はこんなところです。悲しいですけど毎日監獄に出頭しないといけない生活になってしまいました。それでもニートの心は大事に生きていこうと思います。ニートというのは職業の常態ではなく生き方そのものなのですからね。

1 個のコメント

  • はじめまして、以前から読ませていただいております。
    日本でエンジニアしてましたが、こちらにインスパイアされるなどしまして
    来週渡米、この春よりUCSC Extensionにて学ぶ運びになりました。
    H-1Bを目指してますが、ここ数年の倍率を考えると駄目元ですね…。
    かような高倍率でも、OPTの際にH-1B申請を取り付けられるものなのでしょうか。
    ブログ、大変参考になりますのでまたどんどん更新してもらえると嬉しいです。

  • コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

    このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください