現代オープンソースプロジェクトの乱れを嘆く

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マイコミに「人気爆発のOSSメディアプレイヤー”VLC” – 開発者が語るプロジェクトの全貌」という記事がある。VLCというのはオープンソースで色々なcodecに対応したメディアプレーヤー。つまり、開けない動画があるとき、こいつに放り込めば《とりあえず》見られる。とりあえずというのは、再生はするものの出来がいまいちよくないのだ。

仕事をすると言うこと

社畜のみなさんには申し訳ないが、仕事と言うのは理想的には楽しみでやるものだと思う。とは言っても生きるために望まぬ仕事をしなければならないケースも多々あるわけだけど、その中にも楽しみを見いだすことはできると思いたい。であるから、おいらはブラック企業だらけの日本企業(いくつか例外あり)の精神は嫌いで、外資とか公務員を狙っている。それをエリート意識とかプライドが高いとか言う人もいるようだけど、それは浅薄な見方だと思う。

これは大学入学でも同じことを感じていた。名門大学に入るのは虚栄心みたいに言う人が結構多くいたからである。よい大学に行きたいのはよい環境で《勉強をしたい》からであって、合コンとかで「俺、○○大学の学生なんだぜ」と言うためではないのだ。所属することが目的なのではなく、目的のために所属すると言えばいいのかな(合コンも目的のための所属と言えるか)。

だから、仕事も罰ゲームに耐えてお給金を賜ると思っているような人にはいくら説明しても理解してもらえないと思うけど、仕事をすると言うのは人生の価値を見いだす作業でもあると思っている。宝くじが当たったら仕事を辞めて遊んで暮らすという類いのものではないのだ。それにお金を稼ぐだけなら台湾でSIMロックフリーなiPhoneでも買ってヤフオクで売ればそこそこ稼げそうだしね。いまヤフオクを見たら88,000円なら入札があるけど、たぶん7万円くらいで買えるので1台あたり18,000円くらいの利益になる(のかな)。ともあれ、お金を稼ぐ手段ならいくらでもあるので、仕事と言うのはそれ以外のものでありたい。

本業はかなり時間を拘束されるので、副業で十分に稼ぐことは難しい。生きていくためにはいくばくかのお金は必要なので、無給でもいいから働きたいとは言えないのだけど、気分的にはよい仕事なら給料なんかいらないのである。

VLC

件の記事には

現在、ハードコアの開発者は6人ぐらいで、開発チームは12人程度。開発に関係している人は30人ぐらいです。欧州が中心で、アジアの開発者がいません。日本、韓国、中国で人気のようなので、これはちょっと問題だと思っています。フィードバックが分からないからです。わたしたちチームは、もっとアジアのユーザーとコミュニケーションしたいと思っています。

とある。VLCの開発者にアジア人はいない。さらに

われわれは全員、ボランティアとして参加しています。フルタイムでプロジェクトを進める人はいません。昼間はそれぞれの仕事があり、夜に開発を進めているのです。私は今日、会社を休んでいます。予算源はWebサイト経由で集まった寄付金のみで、年間4,000ユーロぐらいですね。これでネットワークとサーバの代金が払えます(笑)。広告を入れることも考えましたが、アドウェアやスパイウェアの問題からやめました。

とあるように、VLCに参画しても儲からない。これは先ほどの何のために仕事をするかという問題に帰結する。稼ぐ手段としては最悪と言うことだ。

VLC for Mac

VLCは開発者不足だとあるが、Mac版は瀕死らしい。

Mac situation

VLC for Mac death is “greatly exagerated”

We have a kind of lack of manpower on the current Mac interface of VLC.

The VLC core (in C) and most other plugins work pretty fine, but the OS X GUI (1% of the code of VLC) is not really maintained. It is in Objective-C.

That explains the issues you have seen in latest version of VLC 1.0.x on mac, and the drop of 64bits version in 1.0.3

exageratedはたぶんexaggerated(おおげさな)のtypo。VLCの肝心な部分はC言語で書かれていて良好に動作するが、GUIがろくにメンテナンスされていないという。確かにインターフェースはハリボテ(あるけど動作しないとか)。で、それゆえに64ビット版の1.0.3がリリースできないという。GUIはQtで書いてあるんじゃないのか。

これはチャンスだとは思う。VLCほどのプロジェクトでMac部門の責任者になれる。しかもアジアでは唯一だ。しかし、期待に応える自信がいまいちない。これは日本人特有の対人恐怖症の一種かも知れない。何も怖いことはないのだが、人の期待を裏切るのが怖いから最初から名乗りをあげない。そもそも、VLCのコードがどうなっているかなんてろくに知らないからね。全然知らないものにいきなり立候補するほど自信過剰ではない。

なんてことを言っている間にチャンスを逃してしまうんだろうなあ。おいらは実はMac OS Xのプログラミングはあまり知らないのだ。古いMac OSならちょっとはわかるけどね。Cocoaというフレームワークをほとんど理解していない。

というわけで、しばらく関心を持って注目していようと思う。たぶん、その間に誰か現れると思う。でも、誰も現れなかったらそういう仕事も面白そうである。

それにしても、iPhone効果でMac/iPhone/Cocoa関連のプログラミング本が増えた。ここ数ヶ月でも結構増えている。本郷の書籍部の一角はMacプログラミング関連で占められている。

オライリーの翻訳本だけど、日本語のための追記もあって単なる翻訳以上の仕上がりになっている。たぶんiPhone関連では鉄板。

定番のヒレガス本の第三版。英語版を持っているから買うことはないと思うけど、よい本だと思う。

Core Audioの本が出た。立ち読みしたけど結構面白かった。Core Audioと言えば、昔あるゲームを作ったときに利用したがAppleの英語リファレンスしかなかったのでよい時代になったと思う。iPhone効果を一番感じる。Core Audio以前はPCMに変換してQuickTimeに投げていたのだけど、タイムラグがあってあまり良好な動作とは言えなかった。

これも新しい本。Mac OS Xが登場した頃からCocoaプログラミング講座をオンラインでやっていた人の本で、OS Xプログラミングの世界では有名な人。

柴田氏と聞くと・・・

こちらは古いMac OSのころから有名な人の本。パラダイムシフトがあっても最新技術についてくるって大したものだと思う。