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ニートは職業ではない、生き方である

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東大合格生のノートはかならず美しいのか

東大合格生のノートはかならず美しい

  • 著者/訳者:太田 あや
  • 出版社:文藝春秋( 2008-09-25 )
  • 単行本:111 ページ
  • ISBN-10 : 4163706208
  • ISBN-13 : 9784163706207
  • 定価:¥ 1,000

ノートを取ると思考が止まる

数学的には、一人で模範例を見つけたらこの命題は崩れちゃうとか、そういう無粋な指摘になるけど、そこは置いておきます。

シーボの日記にコメントを書いたけど、それをこちらでも再利用します。

そもそも、ノートを取るという作業は脳みそを相当占拠されますので、授業には不向きな形態だと思います。ある数学の授業で先生が部屋に入ってきて、わーっと数式を書きまくり、学生は写しまくり。授業の最後に「ん、・・・・・最初から3つめの式間違っています。正しいのは来週。ではまた」必死で写したの全部無駄。

この話の教訓は、写すのに夢中だと誰一人間違いに気がつかないほど頭がストップすること。書いていた先生は(最後だけど)計算ミスに気づいて、見直すとすぐに間違いを発見できたことでしょうか。ちゃんと考えればすぐに見つかる程度のミスだったわけです。

というわけで、ノートはとらないほうが正しいと思います。今ならデジカメ持ち込んで撮影するのがいいでしょう。必死でノートを取る人が優秀かというと、自分の経験からは「だうと」と言いたいところです。授業時間中に思考停止している人が優秀であるには、予習復習を必死にやらないといけません。復習ノートなら綺麗でもいいかもしれないけど。

ということは、そういうタイプの東大合格者はきっと勉強時間がものすごく長いことになると思います。仮に8:00〜16:00くらいまで学校に拘束されるとしましょうか。進学校だと日が暮れるまで授業なんてのもあるようですが、1日のうち8時間を学校に使います。この時間には通学、休憩時間、食事時間などを含みます。この時間をかなり乱暴に「勉強時間」と呼ぶことにします。

このほかに予習復習が必要です。そうするとよく聞く「私は1日16時間勉強しました」とかいう合格体験談になってしまいます。確かにそういう合格者もいるのだろうけど、それはあまりにも過酷な道ではないでしょうか。そういう人がブラック企業で「24時間働けますか♪」というのに耐性のある優秀な人材ってことかも知れませんけどね。

余談ですが、知的労働者の場合は働いているようで怠けることは可能です。一方で、普段は姿が見えず遊び歩いているようでもちゃんとアイディアを生み出す人もいます。頭脳労働の人は労働時間で評価してはいけないというのがホワイトカラーエグゼンプションの一つの理由だったような気がします。肉体労働の場合は8時間レジに立っていたとか、労働時間が重視されます。

だから、1日16時間勉強した人が、学校でしか勉強しない人より成績がいいという保証はありません。主にデジカメで黒板を撮影しつつ、気になるところだけをかいつまんでメモをとり、あとは話を集中して聞くという授業態度の方がたぶん楽していい成績は取れるはず。

そういう人のノートは思考の整理であり、他人が読んで意味が通る代物とは限りません。

ノートは美しく

やねうらおさんのブログで「ノートは美しく」というエントリがちょうどありました。一部引用します。

私の経験上、優秀な人ほどきちんしたメモの取り方をしている。仕事の出来る人は、何をメモをとるべきかを正しく判断する能力や、リアルタイムにきちんとカテゴライズして、体系的にまとめながらメモを取る能力に優れている。

そもそも仕事の出来ない奴は、メモすらとらない。メモを取る習慣すらない。何をメモしていいかわからない。メモを取り慣れていないから、論理階層をぐちゃぐちゃにしたメモを取って、書いたり消したりを繰り返す。

経験則にけちを付けるのも何ですが、前者はいいと思います。後者はメモを取らない人はアホみたいな主張ですが、これは違うと思います。ペーパーデバイスに頼らなくても聞いたことを頭の中に置いておけばいいのです。大雑把に分けて

  1. 話も聞かず、ノートも取らない人
  2. 話は聞かず、ノートは取る人
  3. 話を聞くけど、ノートは取らない人
  4. 話を聞き、ノートも取る人

がいるとします。1は主張の通り駄目な人でしょう。

4がきちんとできれば申し分ありません。しかし実際には難しいと思います。そうすると現実にいるのは1〜3です。1しか見たことのない人は、メモを取らない人はアホと経験則で感じるのでしょうが、それはそういう環境にいるからではないかと思うのです。

2はたぶん勉強している割には成績のよくない人(頑張っているようで成績が悪いか、ものすごく勉強して大学に合格するか)です。3がたぶんばいおタイプ。ばいおもノートは取っていたようですけど、たぶん3だと思います。自分は3でした。

教育工学っぽく言うと

OpenCourseWare(OCW)というのが流行っています。授業をオンラインでも見られるようにしようというものです。これには色々やっかいな壁がありまして、例えば授業で著作権に触れる資料を配付するのは概ねOK(問題集を1冊だけ買ってクラス中に配るのはダメだそうですが)とされています。ただ、講義資料を公開してしまうと問題になります。

とはいえ、この流れはなかなか面白いものです。優秀なOCWができてしまえば、後の人はそれを閲覧するだけで学習することができます。ある程度労力をかけても使い回せる教材を作ることは意味があります。100年は色あせない教材ストックを作ってしまったらすごいことでしょうね。

黒板に毎回同じことを書くというのは労働として非効率であると考えます。大学なんかには何十年も進歩しない人もいますけどね。大先輩と会って大学の話をすると「あの人、俺が学生だった頃と同じ講義をまだしているのか」と驚かれることがありますけど、そんなもんです。

これは、その教員に情熱がないのか、授業の品質向上に時間を割く余裕がないのか。後者なら良質の教材を使い回すことで労働量を減らせば、品質改善にも時間を割けるはずです。

授業中にプリントを配ると言っても現在ならばパソコンで作ることが多いでしょう。とすると、それは簡単に電子媒体に変換できます。100年色あせないというほど立派ではないにしても、何度も使い回すことは容易になります。

というわけで、黒板をがりがり書いて、それを学生が必死で写経するというのは止めた方がいいです。印刷技術のある時代、ましてや情報化時代に、みんなで同じノートを取るのは本当に非効率です。一人が取ってコピーを回した方がよほどマシ(ノートコピーは授業をサボる人の得意技ですが、授業はちゃんと聞くべき)です。

電子化のメリット

HDDクラッシュしたら消えるとかデメリットもある電子化ですが、検索できるというのはやはり便利です。かさばらないし。

HDDクラッシュは色々な回避法があるでしょう。オンラインストレージを使うのが手っ取り早く効果が高いでしょうか。バックアップは面倒ですし、HDDがテラバイト時代にDVD-Rというのもあまりにも非効率。かといって頑張って個人でRAIDを組んでも陳腐化が早すぎます。うちには500GB x 4のRAID1(容量は1.5TB)がありますが、HDDの容量進化は非常に早く、そのうち1.5TBなんて役に立たなくなりそうです。

オンラインストレージは容量はそう大きくないけど、本当に大事な一部のデータを保管するには十分かと思います。

なぜ、週4時間働くだけでお金持ちになれるのか?

  • 著者/訳者:ティモシー フェリス
  • 出版社:青志社( 2007-09-21 )
  • 単行本:255 ページ
  • ISBN-10 : 490385311X
  • ISBN-13 : 9784903853116
  • 定価:¥ 1,470

「週4時間」だけ働く。

  • 著者/訳者:ティモシー・フェリス
  • 出版社:青志社( 2011-02-03 )
  • 単行本:640 ページ
  • ISBN-10 : 4905042097
  • ISBN-13 : 9784905042099
  • 定価:¥ 1,995

君が衛生兵で歩兵が俺で (スマッシュ文庫)

  • 著者/訳者:篠山 半太
  • 出版社:PHP研究所( 2012-06-16 )
  • 文庫:340 ページ
  • ISBN-10 : 4569678467
  • ISBN-13 : 9784569678467
  • 定価:¥ 720
Posted By onaneetX.Q

6 Responses to “東大合格生のノートはかならず美しいのか”

  1. ですにーと より:

    東大にOpenCourseWareができていたのは知りませんでしたよ。パッと見た感じ、まだうpされている講義はそれほど多くないようなので、まだこれからという感じでしょうかね。

    効率だけを重視すると、一般教養のマスプロ講義は、ネット講義にしてしまった方が、教官も学生も手間が省けて良いのかもしれません。ナマの講義は、時間割が定められ受講への強制力があったり、緊張感があったりするというメリットもあるんでしょうけど、ネット講義のいつでも自分の好きなときに何度でも講義を聴けるというのも大きなメリットです。

    教官もただ写経を迫り出席点重視策をとったりして、学生に忠誠をひたすら求めるのを再考する時期には来ているとは思いますが、東大の教官はそんな動きは気にせず我が道を行きそうな気もします。

  2. シーボ より:

    僕の考え方としてはどちらかといえばオナニートさんの考えに寄ってるのですが、このコメントではあえて手書きのメリットを書こうかと思います。

    ノートをとることの利点として、ノートをとる側の視覚的な情報の再整理、および再認識が挙げられるかと思います。要点や数式変形が綺麗にまとまったプリントやデジタルデータならば、情報を受け取る側の整理は必要ではないですが、要点がまとまっていない場合は、受け取る側の編集が必要になってくるかと。この点は板書でも同じ問題がありますが、プリントの隅に書ける以上の重大な編集が必要な場合には(そもそも話者がそんな講義をするなよというツッコミはおいておいて)板書より問題になるのかなぁ、と思います。情報の再認識においては漫然と見て流してしまいがちな資料を、手で書くことは計算過程を自分でトレースすることを可能にしますし、「書く」というプロセスを全員が強いられることで、いわゆる「頭の中で考えることができない」人まで漏れなく自分で情報を整理させることができるので、初等教育では重要なのかなぁと思いますね(意欲がない人は、スライドなんかだと寝てしまう人も多いと教室を見回して思います)。講義の電子化に関してですが、これは学生の質にもよりますが、教員と学生とのその場でのインタラクションが生まれる理想的な場合、教員としてもメリットがあるということを聴いたことがあります。教員が「講義の前が一番勉強する」ということも聞いたことがありますので、一概には書くということは否定できないのではないかと思います。講義の価値が、単位時間当たりに学生に与える有益な情報の多さで判断される場合には、もちろんクソだと思いますが。

  3. どせい より:

    ほぼ同意です.授業は板書をするようにはできていないんです.

    講義であることの最大のメリットはリアルタイムであることだと思います.黒板に書きながら声で補足説明できること,書いたら煩雑になることをボディランゲージを通じて表現できるところなど.資料にできる部分とできない部分をうまく使い分ける & 授業を受ける側が板書に意味はないことをとっとと悟ることが必要ですよね.

    >情報の再認識においては漫然と見て流してしまいがちな資料を、手で書くことは計算過程を自分でトレースすることを可能にします
    個人的な体験ですが手を動かさずに得た知識はたいてい薄っぺらです.変な根拠ですが手を動かすことは推奨しますw

  4. どら より:

    はじめまして
    センター試験のことについておききしたいのですが、
    今自分は5割5分から6割5分くらいのちからしかないのですが
    いまからでも過去門など毎日やれば7割に届くでしょうか?
    ちなみに宅浪です。
    よろしければお返事ください

  5. 僧正 より:

    和田秀樹は精神科医としては失格ですが、彼の書いた灘高の黄金ルール(『受験は要領』)はためになりました。
    当方は二流私立文系卒ですけど、和田サンがいなかったらもっとひどい、○○産業大学(失礼)とかにしか受からなかったような気がします。(ちなみに、彼のおかげで英語が得意科目になりました)

  6. 僧正 より:

    連投すみません。
    ちなみに、私は復習重視派で予習はダメだと思っているのですが、講義の対人インターフェイス性については否定しません。

    大学の講義ならその情報量(講師の語調や態度)も有効かなぁといった程度です^^;
    (予備校では有名な講師ほど雑談が多い(らしい)ので、まぁやはり自学自習に勝る勉強法はまだ無いんじゃないかなぁと考え耽ったりします)

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