Archive for 11月, 2009

ノーベル賞の野依氏、科学技術予算削減を批判

Posted by onaneetX.Q on 11月 25 2009 3 Commented

あちこちで野依さんかっこいいとか言っているので読んでみた。毎日新聞に「事業仕分け:ノーベル賞の野依氏、科学技術予算削減を批判」とある。記事はそのうち消えるので全文引用しておく。

文部科学省の政策会議が勉強会として設置した「先端科学調査会」に25日、ノーベル化学賞受賞者の野依良治・理化学研究所理事長が出席した。野依理事長は政府の事業仕分けで科学技術関連事業の予算削減が相次いでいることに「科学技術は日本が国際競争を生きるすべであり、国際協調の柱だ。これを削減するのは不見識だ」と強く批判した。

野依理事長は、先進国と比べて格段に少ない科学技術関連予算や、米国で博士号を取る人が中国の20分の1、韓国の6分の1しかいない現状などを説明し、「10年後、各国に巨大な科学国際人脈ができ、そこからリーダーが生まれる。日本は取り残される可能性がある」と指摘。「(事業仕分けは)誇りを持って未来の国際社会で日本が生きていくという観点を持っているのか。将来、歴史の法廷に立つ覚悟でやっているのかと問いたい」と疑問を呈した。【奥野敦史】

これを削減するのは不見識だ

不見識な政権を不見識な有権者が選んだのだから、不見識なことをするのは自然なことではないのかな。自民党を懲罰的に野党に落とそうという短絡的な発想で、その結果与党に誰がつくのかはあんまり思いが至らなかったのではないか。

田中角栄は経験的に小選挙区をしばらく続けると二大政党制になると知っていた(1つの小選挙区からは1人の候補しか当選しないため、2位以下は意味がない。しかし1位を当選させるのは嫌だと思う人は票を有効に活かすために1位に取って代わりそうな人に投票する。その結果、1位と2位に票が集まり3位以下はほとんど票が入らない)。角栄の子分だった小沢一郎もそのことはよく知っていて、彼は昔から二大政党制、小選挙区にこだわっていた。今回の民主党の勝利は田中角栄の亡霊の仕業である。多くの人は自らの意志で民主党に入れたと思っているのだろうけど、実際には自民党に勝てそうな政党に投票するように誘導されただけである。 実際に、ちゃっかり入閣している国民新党や社民党は議席を減らしている。自民党を蹴落とすために票が集中したのだ。

米国で博士号を取る人が中国の20分の1、韓国の6分の1しかいない現状などを説明し

海外で博士号を取らなくていいというのは評価のポイントのような気がする。当のアメリカは国外で博士号を取得する必要に迫られてはいない(取ってもいい)。そういう大学が多いからこそ世界中から優秀な人材が集まる。日本は人材の呼び込みはいまいちだけど、大学のレベルは低くない。博士号取得者が少ないとしたら問題だけどね。

(事業仕分けは)誇りを持って未来の国際社会で日本が生きていくという観点を持っているのか

ないんじゃないの?とりあえずバシバシ削って予算を捻出することしか頭にない。コンキスタドールという南米を征服した人が貴重な文化財を壊して金塊に変えたりしたけど、あれと同じだと思う。目の前に金になりそうなものがあり、本来の価値なんかに興味はなく、目先に利益に繋がればどういう実害が出ても知ったことじゃない。コンキスタドールは当時は英雄と言われたが、今になってはどうかな。破壊した取り返しのつかないものの価値は、得られた金塊や宝石よりも価値が高いと思われる。

将来、歴史の法廷に立つ覚悟でやっているのか

これもないと思う。95兆円の概算要求も自民党が悪いと言っている人も一部にいるくらいだから、何をして失敗しても自民党がここまで日本を悪くしたからで済ませるのかも知れない。

正義脳は怖い。自らがやっていることを正義だと信じ込んで断行する人は、内心悪いことをしていると知りつつ悪事に手を染める人より厄介である。蓮舫議員をはじめとして民主党には正義脳が多いような気がする。

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ニートのにっき

Posted by onaneetX.Q on 11月 23 2009 one Commented

ここ1ヶ月ほど激動の日々でした。なんでニートなのに忙しいんだろう。

霞が関インターン

国際会議とか連れて行ってもらったり、かなりよく面倒を見ていただいたと思う。ところで、海外ニート氏のところで「自分、もしくは家族の健康にも優先する仕事なんてこの世に一つもない」とあって、妻とか子供が病気のときに夫が休むなんてとんでもないという発言が多いことに海外ニート氏はあきれ返っていた。ところが、官庁インターンで朝に待ち合わせの場所に行ったら別の人が待っていて「○○さんはお子さんが熱を出したので今日はお休みです」と告げられたのを思い出した。やはり公務員は甘いのかな。休むのが有り得ないとか言っている方が冷血鬼だと思うけど。

終盤になって熱が出てきたけれど、なんとか全日程を終了。

10月17日、18日

風邪を引いたのでひたすら寝る土日。日曜日は高度情報処理技術者試験があったので、問題を読んだりしたけど頭が働かない。

10月19日、20日

アルバイトの原稿を作ったりして終わる。熱が37.8度だとだいぶ楽だなあと思うくらいだから、結構深刻。つだーる様が同時期に風邪を引いて、インフルではなかったというから、おいらもインフルではないんだろう、たぶん。

10月21日、22日

大慌てで旅行の荷造りや買い物を済ませる。22日の朝に成田空港からパリへ飛ぶ。つい先日までインターン、風邪、バイトをしていたのに、気づいたら飛行機の中。商社マン並のフットワークの軽さだなとニートながらに思ったり。

シャルルドゴール空港でイスタンブール行きに乗り換える。よく考えたらシャルルドゴール空港も8回目なんだよなって考えると1年半前まで海外に出たことがなかったのにずいぶん頑張ったものだと思う。空港の中もだいぶ見慣れて迷うことが減った。

22日の深夜、日付が変わる直前くらいにイスタンブールに到着。友達と従兄弟が空港に迎えに来てくれた。

10月22日〜27日

10月26日が友達の誕生日だったから、そのお祝いがメインのイベント。しかし26日は月曜日で大学があるため24日がバースデーパーティ。

空港から友達の家に案内され、今回のイスタンブール滞在ではずっと友達の家で世話になった。宿代と食費が浮いて助かったー。

朝起きると23日。飛行機疲れもあってぐだぐだ過ごす。友達は学校があるため、友達のその友達とTaksimという繁華街やガラタ塔で時間を潰す。その友達はイランの人。大学卒業後はロサンゼルスの大学院に進学して永住したいとのこと。イスタンブールは嫌いなの?って聞くと好きだって。でもロサンゼルスはもっと好きだそうだ。こうして世界中で頭脳流出が起こっている、日本以外では。

ブログ「SN1986A」で「ポスドクに対する誤解」というエントリがある。色々言いたいことはあるけれど、高学歴(学校名ではなく)が自分の権利を守るには海外流出という脅しが必要なのではないかと思う。放置しても何もできないとなめられているのはよくないと思う。国費(税金)をたくさん使って教育した人材が自国の産業に貢献しないのが現状(±0)。頭脳流出(ー1)すると他国の発展に貢献(+1)することになる(自国が減り他国が増える、計2の損失)。それを売国奴と罵る人もいるようだけどね。

友達のご両親とも以前会っているからいい感じ。ご両親は英語ができないのでトルコ語で話す。おいらはトルコ語ができないけど、少しずつ語彙が増えてきたかな。話せるってレベルでもないけど。周り中トルコ語で喋っているところにちょこんと座っていたりして、かなり場違い感が出ているけど、楽しく過ごすことができた。友達は英語ができるけど、ほとんどのトルコ人は英語できないから会話が通じないんだね。でも、みなさんとてもよい人。

トルコ人はかなり繋がりが密なので、既に近所の親戚とかにいたるまで顔が売れてしまっています。えらいこっちゃー

パーティはかなり賑やかでフランスの誕生日とはずいぶん違う。踊りも盆踊りに似ているような気がする。途中で派手な音楽と共にエロエロなお姉さん登場。ベリーダンスなんだけど、主に男にすり寄ってお金をむしっていく。恐るべし。おいら英語もトルコ語もできませーんって言って何とか撃退。

パーティが終わると、やっぱりグダグダに過ごして、気づいたら27日。空港に早く着き過ぎたので、空港からバスで市街地に戻ってみる。今まで友達が送迎してくれたからよくわからなかった。ハワシュというバスは便利で、程々リーズナブルで短時間でTaksimまで着く。帰りは鉄道を使ったのだけど、こっちは不便で間に合わないんじゃないかとヒヤヒヤ。

なんとか飛行機に飛び込んでパリへ。

つづきます。

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スパコン、世界一になる必要あるのか

Posted by onaneetX.Q on 11月 15 2009 2 Commented

しばらくの海外放浪から帰国して、今度は台湾の友達の妹(台湾大学の才媛です)が来るというから5日間ほど東京案内をしてきました。今朝、朝5時に家を出て、6時半にホテルで彼女を拾って成田空港まで送迎をして、さきほど帰宅しました。疲れた、昼寝をしよう。

台湾に来てね、絶対だよ、みたいな約束をさせられてしまったので、次の旅行はアジアになりそうです。

スパコン、世界一になる必要あるのか

いま、民主党の事業仕分けが進んでいますが、その中でスーパーコンピュータも目をつけられたようです。「ノーベル賞の野依氏、蓮舫氏らの「スパコン、世界一になる必要あるのか」発言に憤慨」とあるのですが、いくつかポイントがあると思います。

まずは科学技術立国で生きていく覚悟があるのかという点で、おいらは以前から日本は科学技術立国として生きていく矜持を捨てたと思っています。スーパーコンピュータも産官学のうち、官学で熱くなっていて産で冷めているように見えます。だから、この流れは必然とも言えるし、逆に言えば最後の砦でもあります。

次に2位ではダメなのかということですが、おいらは2位でもよいと思います。半端な覚悟で2位取れるんだったらね。スーパーコンピュータはパフォーマンスを上げるために意欲的な技術をガシガシ放り込んでいき、これにお金がかかります。F1レースみたいなものです。2位でいいやとコストを削ったら、かなり下まで一気に崩落するでしょう。

あとは、よく指摘されることだけど、廃止・縮小前提の議論はよくないと思っています。大抵のことは「必要ないですよね?」って言われたら必要はないものです。必要とは、必ず要するものだから。ハーバードもケンブリッジも私立大学なのだから、国立大学なんか要らないよね?って言われたらそうかも知れません。大抵のものは事業仕分けにかけることで廃止できそうです。自衛隊民営化だってできちゃいそう(なわけないか)。

でも、一番要らないのは子供手当てのような気もします。将来の産業の発展を阻害しておいて、子供を育てやすい環境とか吹聴して人口を増やしてもニートになるだけではないかな。子供手当てとか高速道路の無償化も蓮舫さんに「必要ないですよね?」ってガシガシ追求してもらって、反論虚しく廃止にしてくれないかな。

お金をぐるぐる回して

子供手当てとか高校無償化の財源は税金と赤字国債です。どこまで減らせるかわかりませんが、過去最大の概算要求が出たので、相当の額の国債を発行することでしょう。確か日本の国債の97%は何らかの形で日本人が持っています。銀行が買っている場合もあるだろうし、亀井静香がご執心のゆうちょ銀行が買う場合もあるでしょう。もちろん、直接個人が保有している場合もあると思います。

ということは、国債を踏み倒しても損をするのは銀行や郵便局にお金を預けている日本人であって、実はそう問題にならないわけです。対外債務が山のようにあったら一大事だけど、ほとんどは国内の誰かが持っています。そういうわけで、今後も安心して国債を発行することができます。

さて、そうしてできたお金を子供手当て等のばらまきに充てるということは、国民から借りたお金を国民に分配しているということになります。お金がぐるぐる回っているだけ。摩擦0なら永遠に回る歯車みたいでいいけど、実際には歯車と同じでお金にも摩擦があります。公務員の給料だったり、国債のクーポンだったりです。仮に100借りて80を分配し20を誰かが吸い取るモデルとするとよいでしょう。いずれ歯車は止まります。止まらないようにするには外からペダルを漕いでやる必要があって、それは資源を持たない日本では産業、特に科学技術の役割になります。だから、科学技術への投資は止めてはいけないというのがおいらの考えです。

そもそも、国債発行してばらまくこと自体が破産コースまっしぐらだと思うのですけどね。税収からばらまくなら富の再分配とも言えるけど、国債はいつかは返さないといけないお金。返さないで済ます方法も実はあるというだけ。インフレを起こして「円」の価値を減らしてしまうとかね。けど、日本はインフレになりそうもないから、いつかは返さないといけません。

仕事には就きたいけど、円の価値を目減りさせない路線の日本で就職するということは、先人が作って、今もばらまかれ続ける借金の返済をするということでもあるのだなあ。そう考えると働いたら負けって言葉もわかる気がする。

追記:沈没した「スパコンの戦艦大和」

コメントに面白いのがあったので追記します。

沈没した「スパコンの戦艦大和」

http://news.livedoor.com/article/detail/4451685/

こうした意見もあるようですが,onaneetさんはどうお考えですか。

ええと、一見すると尤もなことを言っていると思いますが、そのうち3つは反対です。同意できるのは「調達に談合の疑いがある」だけで、これは投下コストの効率を損なうので何とかすべきだと思います。100投下したうち、70くらいしか開発に使われず、あとの30は不当な利益になっているとすれば、それをやめさせるべきです。

その他はなんて言うか理解がないというか文系の人ってこうなのかなという感じです。理学部は意味がないと言われているのに似ていると思います。どっかの熱血部活動じゃないのだけど「予定した性能が実現できるのか」というのは、おいらはそう大事だと思いません。成績のよくない子を塾に通わせるのは意味がないに近い話で、努力の重要性を忘れています。勉強をがんばったけれど志望校に入れなかった子供の学費は無駄なのかと言えば、そりゃあ残念だけど手に入れた学力はその後も長く生きるのです。基礎研究というのはそうした性質のあるものです。基礎研究への無理解はもう慣れっこですけど、またかって感じですね。「『日の丸技術』の開発には意味がない」も同じです。こういうものを金儲けの理屈で判断してはいけません。

最後に「スパコンは道具にすぎない」だけど「ムーアの法則で割り引くと4倍だ」と書いてありますが、ムーアの法則というのは半導体の集積率がどのくらいのペースで上がるかという経験則なのですが、池田信夫氏はそこんところを理解していないように思えます。

単純な話をします。パソコンのCPUは高速ですが、メモリはCPUに比べてかなり遅いのです。イメージとしては本棚から本を出したりしまったりして仕事をするのだけど、いちいち本棚まで行くのに時間がかかると思って下さい。そこでCPUにはキャッシュメモリというよく使う本を手元に置いておける仕組みがあります。キャッシュメモリは高速だけど高価です。だからパソコン用ではCPUの中にわずかな量だけ採用しています。もし、パソコンの全てのメモリがキャッシュメモリになったらどうかというと、高速化しますが、コストに見合ったほどは性能はあがりません。よく使うものというのは全体から見るとほんの一部だからです。

このようにスーパーコンピュータに投入される色々な意欲的な技術はちょっと癖の強いものです。コストの割には報われないとか、かなり特殊な用途でしか高速化しないとか、そんなんです。そこにムーアの法則というCPUの性能に直結する話を持ってくるのは、知ったかぶりなんじゃないかなと思います。法則名を出すとなんとなく説得力あるように見えますけどね。「大統一理論により世界中の国家は1つにまとまるであろう」みたいに言うと、理論を知らない人は「偉い学者がそう言っているのだから」と思うかも知れませんが、実はこの用法は誤りで、専門家が見たら失笑するようなものです。

今のパソコンとかゲーム機は昔のスーパーコンピュータより高速に計算ができると言われます。これは今のスポーツカーが昔のレーシングマシンより速く走れるのに似ています。おまけに荷物を積めてエアコンも効き、色々犠牲にして速度を追求した昔のレーシングマシンがアホみたいかと言えば、そんなことはないのです。当時の人は、当時可能だった最高の技術を使ってレーシングマシンを作り、その努力のうちいくらかが自動車の発展に寄与したようなことがコンピュータの世界でもあるのです。

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